リレー小説「隣の男の子」:木村蜜実

木村蜜実  2009-09-29投稿
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リレー小説「隣の男の子」1章4話



「好きな食べ物とかあります?」
民生がにこやかに問い掛ける。

(この笑顔はたまらなくかわいい…。)
そんな事思いながら…。

「えっと…。カレーとかかなぁ…?」
わざと目線を反らしかわいらしく答える。

「わかりました♪」
民生は嬉しそうに返事をしてカートを押していく。

(なんか同棲してるカップルみたい…。)
サツキの頭の中はそんな妄想でいっぱいになる。

買い物も終わり、サツキが日用品を持ち、民生が食料を両手にぶら下げた。

帰り道も、サツキの胸の鼓動は早かった。

聞いてみたい気もする質問…。
彼女がいるのか…
バツイチなのか…
仕事は…?

考えていると民生の方から話しかけてきた。

「サツキちゃんて学生なの?」

(へっ?)

目を点にして民生をみる。

「あれ?違う?じゃあ…OLさん?」
ニコニコしながら民生は質問をする。
サツキは頷き頬を染めた。
(なんでそんなに微笑むの〜。ドキドキする〜。)

「そうなんだ〜。仕事は大変?楽しい?」

いろいろ質問攻めにあいながら、ようやく家に着く。

質問されまくって、ほとんどサツキは民生に質問が出来なかった。

(今度は、あたしが質問しなくちゃ!)

そう、まだチャンスはある。

焦っても仕方ない!

それがサツキのモットーなのだ。

ゆっくり、話しをしていこう…。
と心の中で呟いた。

「じゃあ、食事出来たら呼ぶから部屋で待ってて♪」

と言って、民生は自分の部屋へ戻ってゆく。

待っている間、何を話そうか考えるサツキ…。

この数時間で、すっかりと民生にはまっていた。

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