私が五才くらいの頃
年長さんになってから此処へ引越して来てある幼稚園に入園する事になった。
最初の入園での挨拶の内容は覚えてないが、緊張していたのは確かだった。
組は『ぞう組』だった。
ガチガチになりながらも自己紹介をする私を他の園児と同様にじっと見ている少年。
あだ名はサトシ。
その頃ポケモンが流行っていたからこの名がついた訳なのだが‥
で笑うとすきっ歯が見えるのが何とも無邪気な男の子だった。
私は当時、内気な性格で相手が話しかけてくるまでは決して自分から話しかけるタイプではなかった。
しかし、サトシはその逆で積極的に自分から話していくタイプだった。
おえかきの時間
最初は無論、サトシから話しかけてきた。
「いっしょにかこうよ!」
「‥いいの?」
と私が声を震わせて言うと
「うん!」
とサトシは自信満々に言った。
それから、私とサトシは友達になった。