3、 一時間睡眠と小説
何も気になる事がなくても授業を頭が拒否するようになったわ、こりゃいかん。先生の言葉も問題文の意味も何も理解できてないあたし。困った、なんで皆普通に勉強できてるんだ?周りを見渡してみる。うーん、そうだ、
保健の先生にこの悩みを話してみようかな?
それが良い、そうしよう。そうしてあたしは
保健の先生に悩みを打ち明けてみた。解答は、
「分からない。」
がーん。やっぱり私変なんだろうか。先生は睡眠が足りないとか頭が疲れているのかもしれないからってよく一時間ベッドで休ませてくださるようになった。原因解決にはならないけれど有難い。でも今の私には有難い、なんて思える余裕もないや。早く元に戻りたい。
あたしの授業態度はどんどん悪くなった。後ろの席を選んでは平気で寝るようになったし
現実逃避したくて小説を書き始めた。小説は私の逃げ場だから、書けた。見せびらかすように書いてやった。あたし勉強できませんよ、
何とかして下さい、成績はがた落ちした。英語なんてトップクラスだったのに。ああ、成績なんて儚い。ある日の数学の時間、教室にいたら何もかもできなくなっちゃう気がして
怖くて仕方なくなった。チャイムと同時に教室飛び出した。心臓がドキドキしてた。もう、
嫌だ。追い詰められてるってやつだ。