春「…で、どうする?私たちでなんとかした方がいいよね?」
透「んー。」
透くんはちゃんと考えてるのかよくわからない。考えてるフリをしているだけで私の反応をみて楽しんでるみたいだ。
掃除の時間が終わるチャイムが鳴った。
透くんがゆっくり立ち上がった。
透「よし、放課後決行だ。奈々ちゃんを野球部のとこのフェンス裏に連れてきて隠れてて。」
春「えっ!?何するの?」
透「まぁ、任せろ」
そう言って透くんは行ってしまった。
なんか、透くんっていまいち掴めない…。
でも、なぜか頼りになる。同級生なのに大人びた感じで、お兄ちゃんみたい。
透くんが去った後、ボーッとそんなことを考えていると、ホームルームが始まるチャイムが鳴った。
私は大慌てで教室まで走った。
…放課後…
春「奈々、ちょっと来て。話があるから」
私はそう言って奈々を透くんに言われた通り、野球部のフェンス裏に連れて行った。
奈々「話って何?猛のこと?」
どうしよう…、透くんは何をしようとしてるのか分からない。このままじゃ場が持たないよ…。
そのとき野球部の部活が始まり、2人1組でのキャッチボールが始まった。