間違いletter 34

きゃしー  2009-10-05投稿
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―「ごめん、

突然うるさい人と

変な人連れてきちゃって…」

俺の言葉に彼女は微笑み

引き出しから久々に見る

あのメモ帳とペンを

取り出した


『ううん、

普段は誰もこないから

賑やかで楽しい』


嬉しそうに笑う彼女とは

反対に俺はその文字に

少し心が痛んだ


今日までの間、

彼女はずっとこの病室に

一人だったのだろうか



「ゆかちゃん、よろしくねー」

直人の言葉に嬉しそうに

微笑みうなずく


ほんとにかわいいなあ


俺以外の人に

同じ様に笑いかける彼女を

初めて見た俺は少し嫉妬する


『こちらこそよろしくです』


「よろしくよろしく♪

本当にかわいらしいね」

「直人、調子のんな!」


「…拓也、不機嫌だな」

「…そんなことはない」

そう言って黙ると

袖を引っ張っられた

彼女は手をだしてと

催促する

俺はしぶしぶ手を差し出す

直人と真治は俺らを気にせず

2人で喋っている


『や』

『き』

『も』

『ち』

『?』

一文字ずつ書かれる

彼女の言葉に合わせて

俺も呟く


顔をあげたゆかは

にやっと笑った

「こらっ」

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