都内の銀座にあるビルの7階の高級レストラン。そのレストランは南国のバリを彷彿させるようなゴージャスでセレブチックなフランス料理店だ。店内の中央のテーブル席に30歳前後と思われる男と女が向かいあってフランス料理と赤いワインの入ったグラスを前にして重要な会話を交わしている。
「公子さん、僕と結婚してくれませんか?」
「ちょっと、徹さん急にそんな事言われても。」
「僕はもうこの一年半あなたと知り合って、公子さんとなら将来幸せな家庭を築き上げれると実感したんです。」
「ホントにあなたはそれで良いの?私はまだそんな自信は無いわ。」
「まぁ、そんなこと言わず僕のプロポーズを受けとって下さい。これから僕はあなたに結婚に対しての愛のマニフェストを掲げます。よく聞いて下さい!」
「愛のマニフェスト?」
「一つ、僕は絶対に今後あなた以外の女性を愛したり、性的関係を持つ事を禁じます。
一つ、僕は現在の仕事を定年になるまで続け、あなたを一生不自由な生活にさせません。
一つ、古い亭主関白な考えは捨て、これからは夫婦二人で掃除、洗濯、食事などの家事を助け合う事を誓います。
一つ、結婚したら都内にマンションを購入し、両親と別居して夫婦二人だけの幸せな生活をする事を誓います。
一つ、結婚生活が安定したら僕らの間で子供を作り、子供が成人するまで精一杯育て幸せな暮らしができるようにします。
一つ、休みの日にはレジャー施設やテーマパークや旅行などを連れて行けるようにします。そして、将来家族で憧れのモルディブに行けるように努力します。」
「徹さん、あなたのマニフェストをよく聞かせてもらったわ。とても夢のある課題ね。是非、そのマニフェストを実現させて私を幸せにして下さい。」
「公子さん、有り難うございます。絶対にあなたを不自由にはさせたりしません。あなたを絶対に幸せにします。」
と徹は誓いスーツのポケットから婚約指輪を出し、彼女へ差し出した。
二人の結婚生活はこれからだ。・・・?