どうしよう。
私、女を好きになちゃった。
「椎名ーっ 一緒に帰ろうー」
この声は恵那だ…!
私の大好きな恵那。
「…いいよっ」
私はそう言うと恵那の手をつないだ
「椎名の手っていつも温かいんだね」
恵那がニッコリ笑いながら言う。
「でしょ?」
私が笑い返しながら答えた
「椎名は好きな人…いないの?」
恵那が聞いてきた
「何?いきなり。もしかして私の事好き?」
「…え……?」
恵那が少し戸惑っている。
そりゃあそうだよね。私のこの真剣な顔みたら戸惑うはず。
「聞いてみたかっただけだよ……っ 椎名の好きな人聞いた事ないからさ」
恵那はそう言うと走り去って行ってしまった。
私は恵那の後を追いかけようとしなかった。