リティア
「達也さん……?」
達也
「リティア……?」
お互いこんなところで会うとは思っていなかったので二人ともきゅとん、した顔をしていた。
ヒビキ
『あなた達、何やってるの?』
フェイ
『そう言う二人こそ……』
達也
「いや…僕たちは友達のプレゼントを買いに来たんだよ」
リティア
「わ、私たちも…クラスの子に誕生日会に呼ばれて、それで…ここにプレゼントを買いに来たんです」
なるほど、目的は一緒ってことか……
しかし今日が誕生日のやつが二人いるとは……何の因果だろう。
ヒビキ
『ところで…そのクラスの子って?』
フェイ
『えーっと…ね。薬品研究チームの副隊長をしてる子なんだ』
副隊長じゃなくてサブリーダーじゃないか?それ…………
ん?……薬品研究のサブリーダーってまさか…………
達也
「一つ聞いていいかな?リティア」
リティア
「はい…何ですか?」
達也
「その子の名前って野々宮花梨とかって名前かな?」
そう言うとリティアは少し驚いた顔をして頷いた。
リティア
「なんで達也さんが花梨さんの名前を知っているんですか?」
達也
「ああ…えーっと…」
僕はリティアに花梨との関係を手短に話した。
リティア
「そうだったんですか……なるほど」
達也
「理解してもらえたみたいだね。
さてと……どうすっかな…これ……」
そう言うと僕は手に取ったクローバーのペンダントを見つめた。
察するにリティアもこのペンダントを買いに来たんだろう。
ヒビキ
『…で、どうするの?それ?」
フェイ
『二人で出し合って買うっていうのは?』
リティア
「フェイ、それはダメだよ」
達也
「うーん……どうする?」
四人は数分ほど考えた。
そしてリティアが僕を見てこう言った。
リティア
「やっぱりここは達也さんが買ってください」
達也
「いいの?」
リティア
「はい。それにそういうのは男の子からあげた方がいいと思うんです」
達也
「……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」
そう言うと僕はペンダントをレジに持って行ってそれを買った。リティアも違うものを買って店から出た。