隼人
「花梨!誕生日、おめでとう!!」
みんな
「おめでとうーー!!」
隼人の一言で誕生日会はスタートした。
キズナと美奈、隼人は花梨といろいろ喋っているみたいだ。
僕と裕也、リティアはその様子を見ながら喋っていた。
裕也
「にしても……まさか着物をきてくるとはな」
リティア
「びっくり……でした」
達也
「あー見えて湊さんは着付け教室の先生だから」
裕也
「マジかよ!!」
リティア
「びっくりです……」
二人が驚くのも無理はない……僕も最初、花梨からそのことを聞いたときは驚いたものだ。
そう思っていると隼人がこっちにやってきた。
隼人
「ずいぶん親しそうだけど………知り合いなのか?達也」
達也
「あーうん……そんなところかな」
僕は二人の事を簡単に隼人に教えた。
もちろんパラディンことは言っていない。
隼人
「裕也とリティアだな。
俺、中沢隼人。よろしくな」
裕也
「ああ、よろしく」
リティア
「よろしくお願いします」
二人が挨拶を済ませると隼人は僕の方を向いた。
隼人
「それよりお前、花梨にプレゼント渡したのか?」
達也
「いや……まだ…だけど?」
隼人
「やっぱりな……早く渡してこいよ!」
達也
「う、うん……」
僕はそう返事をすると花梨のところへと向かった。
達也
「花梨」
花梨
「ん?どうしたの達也?」
達也
「いや…えっと……その………」
花梨はそんな僕を見て首を傾げた。
ちらっと後ろの美奈とキズナは‘じー,と僕の事を見ていた。
達也
「え、えーっと……これ…プレゼント」
花梨
「えっ……あっ!これ、あの時のペンダント!覚えてくれたんだ!達也!」
達也
「まぁ……ね」
口が裂けても今日まで忘れていたとは言えない。
僕がそんな事を思っていると花梨がペンダントを着けていた。
花梨
「わぁ……!本当にありがとう!達也!」
店でリティアが言っていた事が少しだけわかった気がする。
それからしばらくして誕生日会は幕を下ろした。
余談であるがあの後、湊さんが女の子全員に着物を着替えさせたという。