recall project #5

ERROR  2009-10-08投稿
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第二章 明らかになりゆく制度

説明会から5日後の3月31日、俺は清明学園まで行って制服を受け取った。帰って早速鏡の前で来てみる。緑をベースとした生地にエンジ色に映える校章。ネクタイは各自自由な物を着用。俺は新しく買ってもらった真紅のネクタイをチョイス。ズボンは灰色のものだ。少しポーズをとってみる……
(この制服、結構いい感じだな……)
自分でもそう思うほど似合ってる。俺は満足して制服をハンガーにかける。
試着し終えた後、俺は学校から出された大量の宿題に取り掛かった。サボっていたわけじゃないけど量が多過ぎて入学式3日前にも関わらず終わっていなかった。この宿題は入学式に提出しなければならない。気持ちが焦る。俺はこの3日間、宿題に追われることになる。
4月2日、入学式
とうとう新たなスタートを切る日がやってきた。宿題も前日の朝に終わり、今日の準備をした。まだ繊維の匂いがきつい制服に袖を通し、お気に入りのネクタイを締める。靴は光沢を帯びて鮮やかに光を反射している。なにもかも新しい。清々しい気分になる。俺は、指定のかばんに準備物を入れ、出発する……っと忘れ物忘れ物!慌てて自室に戻り俺は机の上の小型機械を胸ポケットにしまった。USBを持ってくるよう学校から言われていた。
気を取り直して出発。今日の入学式には母が来てくれるらしい。
通学路はこれまで何回か通っているが、今までとは違う雰囲気がする。駅までの変わらぬ町並み、車内からの景色、その全てが新鮮だ。
車内では清明の制服を着た生徒が何人もいた。中学時代の友達だろうか……グループでいる人、はたまた俺のように一人で車外を眺めて到着するのを待つ者……誤解の無いよう言っておくが、俺には友達がいないわけではない。この学校にも数名出身中学が同じ人も入学していると聞いている。そこまで親しくないが……俺が仲のよかった友達はほとんど合格し、俺の憧れた高校に進学している。
そんなことはさておき、電車が清明学園の最寄駅「南城駅」に着くと、人はホームへと流れ込む。その流れに遅れないようについていく。
学校に着くと、少し中に入ったところに人が群がっているらしい。観察してみるとなるほど、クラス分けが掲示されているらしい。人が掲示板の前からどんどんどいていき、そして俺も掲示板に近付く。



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