◆「大丈夫?‥話せる?」ともこが優季に少し小さめの声で優しくしゃべりかける。優季は目の奥からとめどなく溢れてくる涙をふきながら「…うん。」と小さくうなずく。優季はしばらくの間、咳き込んでいたりひっくひっくとしていたがやがて落ち着きを取り戻し 話しはじめる。 ◇「ねぇ、ともこ…はるのことは知ってるわよね?」 「うん。優季に良くにてるよね〜、はるちゃん。今年、幼稚園の年長さんだっけ?」 「そう…年長さん。」 「はるちゃんがどうかしたの?」 「…‥はるを殺しちゃった…」 「え?」 娘のはるを殺したと優季にいきなり言われともこは目を丸くする。「ふふ、私が…私が‥私がはるを殺したのよ!あぁっ!」優季は身体中がはりさけそうなぐらいの声で悲痛を叫ぶ。さの叫びにともこは鳥肌がたったのを感じた。優季は叫ぶのを止めない。「私が…‥はる、ごめん‥ごめんなさい、ごめんなさい‥ごめんなさーい!!」優季の顔は顔面蒼白で体はぶるぶると震えている。ともこは優季をギュっと強く抱き締めながら言う。「大丈夫…落ち着いて話してみな。私がついているから…」ともこの言葉に優季がピクリと反応をする。「ともこ…今なんて言った?」「え…」 「今言ったこともう一度、言って!お願い。」「えっと…私がついているから?」ともこの言葉を再度聞き、優季は少し驚いたような顔をした後、微笑み言う。「まさか、進さんに言ってもらいたかった言葉を代りにともこが言ってくれるとは思わなかったは…」優季は何かを決意したような目をしともこに告白しはじめる。「ともこ…私、はるに虐待していたの。」 つづく