5-後 人斬りの花
[あなたは,可哀想な人]
人斬りにかけたこの言葉は,私が幼い頃の自分にかけた言葉でもありました。
今の自分に納得がゆかず,毎日を苦に生きる。
そんな人斬り(過去の自分)を,救い出したくなったのです。
そのために私は,
酔って全てを覚えていないふりをしました。
この方が何かと効率が良いと思ったのです。
しかし,
人斬りと関わる内に,
私は守られる立場となっていました。
人斬りは言いました。
『一生守り通す。』と。
どうやら私は,知らずにこの人斬りに惹かれていたようなのです。
素直に嬉しいと思いました。
この時,
父の言った私の幸せはこの人が持つと,
そう確信したのです。
人斬りの花である事が,幸せでした。
この人斬りを,
今も愛しています。
≠≠続く≠≠