思い出 ?
「謙介、6年生の時の、タイムカプセルを覚えているか?」
「もちろん覚えているさ!何を入れたかも覚えているぞ!」
「そうか、随分記憶が良いな!俺は『将来の夢』と言う、作文を書いたのは覚えているけど、タイムカプセルを埋めたのは、ほとんど記憶が無いんだよな」
「智樹は『3階建のビルを建てて、デパートの社長になる』って書いたはずだぞ!」
「へえ〜、俺の書いた内容まで覚えているなんて、すごいな!」
「アッハッハッ!」
「ところで、来春の閉校が決ったから、そのタイムカプセルを掘り起こす事になったんだよ」
「へえ、そうなのか?」
「それで、9月のシルバーウイークに、同期会をやって、皆で掘り起こしたいんだけど、来れるか?」
謙介は、壁に掛けてあるカレンダーに、目を移した。
「ああ、行くよ!皆に会えるなら、楽しみにして行くよ!」