少しばかりの駆け引きの末
ワタシは彼と過ごすトキを
楽しめるまでになっていた。
それから間もなく、彼が
部屋の鍵をくれた。
“一緒に暮らそう。”
大切にしてくれてるのがわかったので、すぐに返事をした。
暮らし始めて、また
体を重ねるコトが増えた
そのたびに
“お前だけだよ、アイシテルよ。”
と言ってくれた。
ワタシも徐々にそのコトバに答えられるようになった。
“イチバンって言って!”
とワタシが言うと
彼は激しく体を揺らした。
ココロが折れてしまうかもしれない。
幻かも?
でも体を重ねてるトキは
有りのままで居られる気がした。
このままトキが終わってもいいとさえ思えた。
それくらい真剣に
相手を思いやってた。