「じゃあご説明いたしますね?」こくっと頷く二人。威圧感のある笑顔をうかべているリオ。顔をひきつらせながらも命のために説明を始めようとするラン。…長い沈黙のあと、ランが口を開く。「彼女の旅の目的は願いを叶えることです。」
「…?なんでぼくたちじゃなくて彼女なんだ?」「ぼくは…彼女のガーディアン…まあ護衛みたいなものなんです。それにぼくは……なんでもないです。では話を続けますね。今までにも数々の願いを叶えるものや場所を探し求め、旅をしていたのですが…彼女の願いがこう…複雑なものなんです。」
真面目に話を聞く二人。野良猫とじゃれるリオ。「ねーランー。この猫飼っていい?」威圧感のない笑顔でふりむくリオ。「…ふっ不吉ですよ!黒猫なんて!」どうせ世話をさせられるのはぼくなんだという顔で否定するラン。同情のような視線をランにむける二人。
「決めた☆この子旅につれてこっ!名前はねぇ…リード!」
「もう勝手にしてください……すいません…シエンさん…十夜さん。話が中断されてしまいましたね……」