思い出 ?
「ケンちゃん、有り難う!」
亜紀は、謙介の優しさを感じて泣き止むと、礼を言った。
「もう痛いところは無いか?」
謙介が聞くと、亜紀は胸を押さえて言った。
「ここも痛い!」
謙介は、何も考えずに、亜紀の服をめくり、下着もめくった。
亜紀は、恥ずかしがる事もなく、謙介の為すがままになっていた。
「あっ!ここも赤くなっている」
良く見ると、溝うちの上辺りが、赤くなっていた。
謙介は、ハンカチに水を含ますと、軽く絞って、赤くなっている所に当てた。
「キャッ、冷たい!」
「ちょっと我慢してよ!直ぐに治るから」
謙介は必死だった。
亜紀が転んだのは“自分が追い掛けたからだ”と、責任を感じていたのだ。
今思うと、必死だったとは言え“随分大胆な事をしたもんだ”と改めて思った。
女の子の、しかも、同級生の胸を見てしまったんだから。
“あの頃からだな。亜紀を、異性として意識して、初恋を感じたのは”