思い出 ?
同期会が近付いたある日、栞は謙介に聞いた。
「カプセルを埋めたのは、あなた達の同期生だけなの?」
「いや、全部で10個位有るそうだ!」
「へえ、そんなに有るの?」
「でも、2・3個は、当時のクラス委員や、担任が誰か分からなくて、今調べてるらしい」
「へえ、その人達は、可愛そうね」
「そうだな。その点俺達の学年は、智樹が居るから安心だ!アイツは今、娘が6年生で、PTA会長をやってるんだ」
「ところで、亜紀さんも来るの?」
「あぁ、来るらしい。懐かしいな。23年振りだぞ!」
「あなた!呉々も間違いの無いようにね!」
「間違いって?栞は俺が、そんな人間に見えるのか?昔は昔、今は今だよ」
「でも、ビックリするほどの美人だったら、どうするの?」
「そんな事無いって!38才ったら、もうオバサンだ」
「そこまで言うなら、心配はしないけど……」