その男を連れて、いつもオヤジと行くように、ラブホテルへ入った。そこしか思いつかなかった。泥で汚れたスーツを脱がせ、タオルで足を拭く。男は相変わらず苦しそうだ。この男は死んでしまうかもしれないが、とにかくやれることはやろうと思い、全裸にさせ体を拭きガウンを着せようとした。昨日まで見てきた、オヤジたちの体と違い、その体は白く華奢だけど線がきれいだった。安心したのか、男の息は落ち着き、やがて寝息に変わっていた。 「よかった。」 あたしも疲れた。男の横で眠ろうと目を閉じた。 つづく…
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