昔の妖怪は、草木に宿るだけの寄生虫のようなものでした。
時に草木を通して、口を利いたりする以外に何も出来なかったのでした。
しかし、かの天照大御神が岩戸に隠れてしまったせいで、闇の世界が訪れました。
闇が訪れ、力を手に入れた妖怪達は草木を飛び出して、悪行の限りを尽くしました。
闇の世界になり、困り果てた神々は、協力して天照大御神を岩戸から出しました。
天照大御神の復活により世界は、再び光を取り戻しました。
けれど、時すでに遅く、草木に宿るだけの妖怪達は闇の力を手に入れ、その存在が消え去る事はありませんでした。
時は流れ、明治。
全国の妖怪達に危機が訪れていました。存在がかかった危機でした。
危機の原因は明治天皇にありました。
明治天皇は、妖怪の歴史を知り、今までどれだけの悪行で人々を苦しめてきたのかと、妖怪に対して憎悪を沸き立たせました。
明治天皇の力は恐るべきものでした。
明治天皇は、大魔王となった全国の妖怪達をいとも簡単に滅ぼしました。
妖怪達はそれ以来姿を見せなくなりました。