3人は走り疲れて公園のベンチで一休みしている。 この公園は麻里の家から5分程の場所にある「永遠(トワ)」という名の公園だ。なぜ「永遠」という名が付いたのかは3人を含めほとんどの人が知らない。木々が生い茂り、小さな池が真ん中にある。 3人は公園の所々にあるベンチの一つに並んで座っている。
「あの兵士達は何で俺達を追い掛けて来なかったんだろ?」 浩が言った。
「うーん…」 孝弘は唸った。しばらくしてから「判んないや」と答えた。
「だよな」 2人は少しだけ言葉を交わすと口を閉ざした。この時麻里は2人の会話を夢の中で聞いていた。不思議な感覚だった。