「うあッ!!?」
あ、現在進行形で車にひかれたよ俺…
と思ったらまた戻ってるし。
「あ、そうだ、確認」
………………。
やっぱし俺の代わりになっちまった奴はいた。
「なんか、すまねーな…。」
今更謝ったところでなんもならんケド…。
とか、まあ予想通りの結果だったけど…、なぁ。
「君、ちょっといいかな?。」
ん?、なんか高そうな外車に乗った白髪のオッサンに声かけられた。
「なんすか?」
別に警戒はしない、殺されても俺は死なないし。「君と話がしたい、乗ってくれるかね?」
「あー、はい。」
繰り返すが警戒はしない、する必要が無い。
オッサンに連れられて来たのは、なんかの工場みたいな建物だった。
だけど、その建物がまた異様な雰囲気を醸し出してた。
まずおかしいのが、窓が一つもない。
というか、入り口っぽい鉄板のドア以外、穴というものがない。
「入ってくれ。」
でもま、入ることが俺の死と繋がるんなら、俺の能力が入ることを許さないだろう。
「……。」
入れと言われたから入るだけ。
この建物は、外側も異様だが、内側も異様だ。
真っ白だった。
上下左右前後、どこを見ても、白い。
椅子とテーブルがあったから座ってる。
それも真っ白。
とか考えてたら、コーヒーを持ってきたオッサンが俺の反対側の椅子に座った。
「さて、何から話そうかね〜。」
ってか、このオッサンもしかして
「あんたは、俺の能力のこと知ってるんすか?」オッサンは一瞬驚いた顔をして、笑った。
「もちろん知ってるよ。なんたって、この私こそが、君にその能力を持たせたのだからね。」