家に帰ると鞄を投げ出してゲームをした。僕は格闘ゲームが大好きなのでほとんど格闘ゲームのソフトしか持っていない。萌えゲームやギャルゲーは全く持っていない。
二時間くらいゲームをすると睡魔が襲ってきた。僕はテレビをつけっぱなしで眠ってしまった。
目を覚ますと二十一時を少し過ぎていた。うちは放任主義なのでご飯はいつ食べてもよい。しかし、僕は腹が空かなかった。
『散歩でもしようかな』
僕は時々、暇があると散歩をするように心がけている。なぜなら、健康にいいからだ!
外はすでに真っ暗だった。一ヶ月くらい前は夜中の二時頃に散歩することもあったが、警察に怪しまれたことがあるので今はそんなに遅くには散歩をしない。
僕が住んでいる町は田舎なので夜は静かだ。二十一時くらいになると外には誰もいなくなる…一部の例外を除いては。
土手を歩いていると前方から何者かが走って来るのが見えた。珍しいな、と思った。夜、この土手で人が出現する確率は今までの結果では零だったからだ。相手との距離が近づいてくると姿が少しずつ見えてきた。三十代前半くらいの人相の悪い男だった。男とすれ違うと僕は決心した。この土手で歩くのはやめよう。