黒戦〜『戦場の少年:2』〜

神宮  2006-08-06投稿
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光の中を足早に抜けると血の戦場から、殺風景な部屋の一室に出た。
「到着〜」
少年は部屋に着くと同時に、冷蔵に駆け寄り中を物色し始めた。
「おい、依頼人の下に行くぞ」
「冷蔵庫何にもない」
「また後で市場で揃える」
「腹減った」
「依頼が終れば纏まった金が入る。それまで待て」
「一日飯食ってないんだよ」
「俺は二日も飯食ってないぞ」
「俺は重労働してんの俺の方が腹へってんの」
「嫌なら来るな、飯も食わせん」
男の一言に少年は反論できず、諦めた様子で男の後に付いて行った。
家を出ると、華やかな町が現れた。
戦場とはまったく違う、明るい空に賑やかな人々、きれいな町並み・・・。
大通りを抜けると大きな屋敷に着いた。門には、銃で武装をした強面の男達が立って警備をしていた。
「ソウラというものだ。サラ・アラス殿に会いに来た」
「話は聞いている。・・・そちらの子供は誰だ?見たことが無い」
「あぁ、俺の連れだ入れてくれ」
「わかった入れ」
男は銃を肩に掛けると隣にあった機械を押すと門が開いた。
「こういう場所あまり好きじゃない・・・」
「我慢しろ金を貰ったら、腹いっぱい飯を食わしてやる」
屋敷の中に入ると大広間に案内された。大広間の長いテーブルの一番先には女の人が座っていた。
「いっらっしゃいソウナと・・・」
「コウです」
「コウね。私はサラ、よろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」



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