「なんたって、この私こそが、君にその能力を持たせたのだからね」
…。
…。
…。
「…はぁ?」
何言ってンだこのオッサンは?。
「いや、何言ってんすか…、『能力を持たせた』って、第一、会ったのだって初めてなのに…」
そうだ。
会った事も無いのに、俺に、こんな能力を持たせられる訳が…
「失礼だね、何度も会った事があるじゃないか、上条タクヤ君」
あ、そうそう、今更だけど俺の名前は上条タクヤね。
いや、そうではなくて、なんで俺の名前知ってるんだよ?。
「まだ小さかったからね、4歳ぐらいだったかな、君と最後に会ったのはね」
は?
「え、だって4歳に会ってたとしても、俺がこの能力を手に入れたのは中2の頃だし…」
「いや、君が気付かなかっただけで、3歳くらいの頃から持っていたはずだよ。ただ、最近になって急激に能力が強くなってきたみたいだね。私の予想通りだよ」
なんなんだ?
「いい機会だ、話そうか、君のその能力についてね」
よく分からんケド、なんだか都合よく話が進んだみたいだ。