探偵ゼロ

ヒョン  2009-10-24投稿
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その日は朝から雨が降っていた。
新聞社ではたらくさえない青年、山下隼人は、雨の中を走っていた。
新聞社の玄関に着くなり、上着の雨を素早く払い始めた。

「今日もついてねぇや」
ため息がこぼれた。

最近、探偵ゼロという名前をよく耳にする。
彼は、若いながらも様々な難事件を解決している。世界中を飛び回りながら仕事をしているため、
なかなか取材できない。のだが、近々、そのゼロが日本にやってくるそうだ。
出世の大チャンスな訳だ

「おはようございます!」
と、元気な挨拶をし、机に向かう。他の記者達は
何か忙しそうだ。

「隼人知ってるか?」
話しかけてきたのは同僚で隣の席の小林だった。
「何を?」
「殺人事件だよ連続殺人!」
「ああ、あれか、それがどうかした?」
「ゼロが解決しにくるそうだ。」
隼人はやっと話がつかめてきたらしく、何度もうなずいた。
「ゼロはそれを解決しにくるのか。」

最近、様々な報道陣を賑わせている連続殺人事件。犯人は政治家や富豪ばかり狙ってるようだ。
どんな警備もすり抜け、
ターゲットを仕留める
犯人は、自らを「制裁を下す者」と名乗り、
犯行予告を送ってくる。
なんとも礼儀正しいもんだと、思う。

「ゼロの到着時刻、明日の午後6時くらいだぜ」
「え?何だって?!」
「俺、ゼロとメル友なんだ。」
んなばかなはなしがあるか!
正直そう思った。
でも、彼にかけてみるか・・・・

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