友美の幽霊-?????

矢口 沙緒  2009-10-24投稿
閲覧数[474] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「あんた、自分が死んだの棚に上げて、私の事お化けだとか、成仏しろとか言って。おかしいなぁ、とは思ったんだけど。でもまさか自分が死んだのに気が付かなかったとはねぇ。あんたにしか出来ないボケよねぇ。見事だわ!」
友美は変な感心をしている。
俺はすっかり落ち込んでいじけていた。
ちぇっ、俺死んじゃったんだ。
「あんた、なに情けない顔してるのよ。情けないのはこっちよ。あーぁ、ヤダなぁ。今頃私の友達なんか、私があんたを死の道連れにしたとか噂してると思うよ。あんたがおっちょこちょいで勝手に事故起こしただけなのに、きっと私悪者にされてると思うよ。本当ヤダなぁ、もう。」
「俺、事故で死んだんだ。」
「そうよ。」
「タイヤで頭踏まれて」
「そうよ、グチャっとね。」
「それで俺、魂だけになってこの部屋に帰ってきたんだ。」
「そうよ。」
…そうか、俺、魂だけになって自分の部屋に帰ってきたんだ。自分の部屋に…

あれ?
「友美、ちょっと聞いていいか?」
「なぁに?」
「俺、魂になって自分の部屋に帰ってきたよな。」
「そうよ。」
「それじゃ、なんでお前は自分の家に帰らないで、この部屋に化けて出てきたんだ?俺の部屋に…?」



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 矢口 沙緒 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
オーガニックハーブで
女子力UP↑↑


▲ページトップ