涙が出るには
少し時間がかかった。
たぶん勝手に状況把握拒否してたんだろう。
“スキならいいんぢゃない。”
咄嗟に出たコトバだった。
そのトキの彼の反応なんて
どうでも良かった。
失うモノもないし。
ヒトリで生きてくには頼りないワタシだけど、ただ、もうこれ以上傷つくコトもないでしょう?
ココロもカラダも。
神様も世の中もワタシのコトキライなら
仕方のないコト。
それでもアタマをよぎる…
ワタシに魅力がなかった?
だったら浮気してもいいの?
ケータイ見なきゃ良かった?
普段はそんなコトしないし
だったら開いたまま寝てないでよ!
平行線はやめよう。
ワタシならヒトリで平気。
あのトキ…二人は終わらせればよかったんだよ。苦しかったでしょ?付き合わせてたらゴメンナサイ。
“もう、なんか感謝だよ…
女としてたくさんのコト教わったし、ヒトをこんなにも愛せるってコト
アナタが教えてくれた。
もっと欲張ったら、バチがあたるよ。”
別にキモチの整理がついていたワケぢゃない。格好よくしたかったのでもなく。
すぐにでも彼の前から去りたかった。情けなくなきぢゃくるだけの自分をさらしたくなかった。
とりあえず部屋を出た。