「じゃラン説明よろしく☆」
そう言ってランを自分の前に引っ張り出す。
「…ではぼくがご説明いたしますね…」さすがラン。みんなが唖然としているなか対応できるとは、と十夜が感心していると
「お二方は昔ファインとヴィケッドの間で戦争がおこり、そのせいで暗黒の種族、純白の種族と呼ばれ始めたのを知っていますか?」コクリと頷く二人。
「まあ常識ですからね。…ではなぜ戦争がおきたのだろう、なぜ暗黒の種族、純白の種族と呼ばれたのだろう、ヴィケッドが純白の種族でファインが暗黒の種族でもいいじゃないか、と思ったことはありませんか?」
「そっそれは…互いに仲が悪くて…オーラが違ったから…」シエンがしどろもどろに言う。
「普通はそう思うでしょうね。しかし…もし昔はオーラなんてものがなく、ファインとヴィケッドに違いはなく、一つの種族であったとしたら…?」