生まれてから一度も
笑ったことのない女の子
笑顔の代わりに涙が出る
そんな彼女を見かねたピエロは
自分の力で彼女を笑わそうとする
ピエロにかかれば笑わない人はない
でも彼女は笑わなかったピエロは言う
「ああくそ!いつか笑わせてやる」
君の笑顔が見たいんだよ
涙でふやけたその顔は
オレがはがしてやる
そうかそんなに悲しいなら
オレが笑わせてやる
ピエロがどんなに
ふざけても笑わない彼女
ピエロもだんだん悲しくなって
ピエロも大声で泣きはじめた
女の子とピエロ、二人で泣いた
その内泣きすぎてピエロの鼻が赤くなって
さらに丸く、大きくなって無理に笑った
「はは…どうだいオレの新しい鼻」
君の笑顔が見たいんだよ
涙でふやけたその顔は
オレがはがしてやる
そうかそんなに悲しいなら
オレが笑わせてやる
彼女が笑った
今まで見せたことのない最高の顔で
ピエロは見とれてしまい
そんなに面白かったか聞いた彼女が言う
「あなたの赤くて丸い鼻がおかしくて…」
君の笑顔が綺麗なんだよ
光で輝くその顔は
オレも笑ってしまうからい
そうかそんなに楽しいなら
オレは泣いてやる
ピエロは嬉しくなってまた泣いた
見かねて彼女は言う
「じゃあ今度はあなたが笑う番ね!」