その時、女の子が笑った。
「クスクス…ははは…アハハ!!」
女の子は今までにない最高の笑顔で笑った。
ピエロはその女の子の笑顔に見とれてしまった。
なんて綺麗な笑顔なんだ。
ああ…オレはこの笑顔のために生きてきたのかもしれない。
「そ、そんなに面白かったかい?」
ピエロは女の子に聞いた。
「あなたの赤くて丸い鼻がおかしくておかしくて…」
女の子は答えた。今までで一番楽しくて、おかしくて、嬉しい気持ちだった。
アハハ!笑みがどう我慢してもでてきちゃう。
ああ…これが「笑う」ということなのね。
ピエロは今度は嬉しくなってまた泣いてしまった。
見かねて女の子は言う。
「じゃあ今度はあなたが笑う番ね!」