再会 ?
謙介は、亜紀と一緒に入るのが、照れくさかった。
ところが亜紀は、一向にお構いなしで、謙介のすぐ横に寄り添って歩いていた。
会議室の扉を開けると、全員が2人に注目した。
「皆、久しぶり!」
「皆さん、ご無沙汰してます」
亜紀が挨拶をすると、余りの亜紀の変わりように、全員が目を丸くした。
「お前達結婚したのか?」
一人の友人が言った。
謙介は、慌てて手を横に振り、否定した。
「違う、違う!智樹に頼まれて、駅に向かいに行って来たんだ!」
亜紀は直ぐに、女友達の輪の中に入って言った。
「亜紀!女優みたいだよ!」
女友達は、皆が同じ事を思った。
謙介は先生に挨拶を済ませると席に着いた。
間もなく、幹事の智樹が入って来た。
「全員が揃った様なので、そろそろ始めます。最初に、小川先生に挨拶をお願いします。」
先生の後に智樹は、簡単に廃校に至った敬意と、今後の予定を説明した。