聖「おまえ…調子のんのも
いい加減にしろよ!!」
聖二は立ち上がり拓朗に近づいた
猛「負けたからって
そこまでせんでも…」
拓「俺の決意は変わらん」
波「なにちょっとかっこつけて
ゆうてんねん!」
拓朗は足下を見つめていた。
その表情には悔しさも何も
なかった。
拓「悪いけど、負けた以上
俺はここにおられへん。
悪いな。迷惑かけて」
拓朗は鞄を掴むと
音楽室を出ていった。
秋「たく!」
美「意地なんかはって…」
慶「…」
光「ちょっと…」
すると、翼は勢いよく立ち上がり
椅子がたおれた
翼「お前の音楽なんて
そんなもんや!!!」
翼の怒鳴り声が
拓朗の後を追う。
だが、拓朗は戻らなかった
――聖「あいつ、ほんまに
もう戻らんのかな」
放課後の教室、
突然呟いた聖二に
美弥と秋奈は顔を向けた。
美「…どうやろな。
もう3日間、話してない」
秋「うちも…」
聖「翼もあの調子やしな…
あ゙ぁー!!!もうすぐ
また次の本番あんのに!!」
聖二は頭を抱えた。
美「…ほんま迷惑な奴ら」