旅の記憶(最北の地 7 )

ヒロ  2009-10-27投稿
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早朝のキャンプ場。自転車に荷物を載せ、走り始めるオチ。
時折振り返ってブルに手を振る。ブルもそれに合わせ軽く手を振る。オチの姿が見えなくなりテントに戻りコーヒーを飲み、朝靄の景色を眺めていた。

オチが出発して一時間位した頃、2人は起きてきた。
陽子、「おはよう。あれ?四国の彼、テント無いよ?」
ブル、「もう出発したよ」
聡、「早いですね、どっちに行ったんですかね?」
ブル、「南下するんだと。宜しく言ってたよ」
聡、「そうですか…」
陽子、「四国…無事着くかな?」
ブル、「大丈夫だろ?心配するな。それより朝飯!」
陽子、「そうね、パン焼こう」
三人は朝飯を食べ始めながら今後の予定を話す。
ブル、「宗谷岬まで5〜60kmだろ?そこから太平洋沿いを走りクッチャロ湖。で、内陸に入って行こうかな?ってね」
聡も陽子もガイドブックを見るのは、もう辞めていた。
こんな貧乏ツアーなのだが、知らない旅人ととの出逢いと別れ。想像以上の景色を目の当たりにし、「次はどんな所?」等、色んな期待をしてしまうのである。
朝食を終え、三人はテントを畳み荷物をバイクに載せた。
と、周りのキャンパー達もそろそろ出発らしい。荷物を片し始めていた。



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