『森宮。次は2枚目――
アンタの部屋で栽培されているクサの写真だよッッ!!』
アヤカさんが2枚目の写真を差し出す――
ガタガタガタガタ――
森宮が、
震えている――
『ぼッ‥僕のッッ‥‥僕の部屋じゃッッ
‥‥こッ‥‥こんな写真ッッ‥‥‥。
ぼッ‥ぼッ‥僕の部屋じゃないよッッ!!
うあああぁぁぁ〜〜!!』
森宮は、更に体を激しく震わせ、
ついには絶叫していた――
『ヒ、ヒロキ!!
大丈夫かッッ?!
よしよし!!
いいコだねッッ!!
私の大事な可愛い子猫ちゃんッッ!!』
森宮の父親は、
絶叫し、
頭を抱え込みながら、
その場にうずくまっていた息子を背後から抱き締め、
頬をすり寄せた――
その姿は、
父子愛と呼ぶには、
度合いを越し、
異常ささえ感じさせる光景だった――
『“僕の部屋じゃない”だって?!
じゃあ、その2枚目の写真の左端に写っているのは、
一体誰だってんだヨ?!
森宮 ヒロキ!!
アンタだろーがッッ!!』
アヤカさんの、
よく通る、澄んだ声が、
部屋中に響き渡る――
『ぼッぼくッ‥‥僕‥‥の‥‥僕の部屋‥‥‥。』
森宮は動揺していて――
『なッ‥‥こんな写真ッッ‥‥‥。
どうせ合成か‥何かだろう???』
その父親は、
苦しまぎれの言い訳を考えるのに、必死に見えた――
そして――
『合成かどうかは、写真を調べてもらえばわかるコトだゼ。
そして、FM生放送中に、この3枚目と4枚目の写真を見て、
植物を特定してくださった、博物館の館長様は元より、
今、ここにいる、北岡 聖人に感謝しろよッッ!!
森宮親子!!』
ドカッッ―ー‐
京谷さんが、
アヤカさんに代わって、
その怒りをあらわにし、
壁に、拳をぶち当てた――