悲劇はこれだけじゃなかった。
オレの周りでも事件が起こるようになった。
親友の家が陥没してたり(Ву鬼ゴリラ)、担任の先生の車が引き伸ばしてあったり(チーズみたいに伸びてた。By鬼ゴリラ)、学校の壁に穴を空けたり(Ву鬼ゴリラ)などなど。
全部鬼ゴリラの仕業だった。(管理員を色仕掛けでオトして防犯カメラを確認済み)
オレはもう爆発しそうだった。
そして鬼ゴリラの野郎をブッ殺すことにした。
鬼ゴリラの野郎の行動範囲は段々狭くなってきたのが事件のあった場所からわかってきた。
オレが襲われた場所→親友の家→担任の先生の家→学校のガレージ
これらは全て一直線上にあった。その先にあるのは工場だった。
その工場は製鉄所だった。
オレはそこで待ち伏せすることにした。
ここでなんだがオレの恰好をお教えしよう。
ノーブラにパッド入りタンクトップ(黒)に黒いジャケット、ピッタリサイズの男性用ジーンズ、それに改造済みブーツだ。
ブーツには凄まじい仕掛けがある。
あのサキ姉にもらったんだ。
もっとも、その時はボロい靴の外見だったが。
修復・改良して今の形になった。
尖ったブーツの先に銃が仕込んであり、銃撃ができるのである。
銃のホルダーごと踵にある穴に入れることで交換完了。
あとはブーツの中の全ての指を曲げれば撃てる。
欠点は連射できないことと狙えないことだ。
また、ブーツの踵の先には隠し武器としてナイフが出てくる。
オレは元来足技が得意なのでかなり使い勝手がよさそうな武器だ。
タンクトップは素材のなかにチタン合金の糸などが使われているため、防御力アップ。
ジャケットは内側のいたるところに鉄板が縫い付けてあるからこれも期待できる。
ズボンは動きやすさを追求したため、生地が丈夫である。だが、防御力は低い。
という感じの服装である。
特殊仕様だから当然オレのテンションもあがる。
そして鼻歌を歌いながら製鉄所に向かうオレだった。