遠い遠い君へ

くろ  2006-08-07投稿
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いつになく今日は長く感じた。
先輩のこと考えてるのと、
普通の日常じゃ、
比べ物にならないぐらい普通の日常はつまらないのだ。

長い学校生活が終わり、帰路につこうとすると、
「紅璃ー!!」
なんとなく聞いたことのある声がした。

振り返ると、もう引退した、
佳奈先輩がそこにいた。

佳奈先輩は、私と同じパーカスの先輩だった。
技術もあって、可愛くて、私の憧れの先輩だった。

「あ、こんにちは!」

「おう!こんちはw
 久しぶりに一緒に帰ろうよ!!」

「はい!!」

カタカタカタ・・・。

自転車を引きながら、並んで歩く。

久しぶりだ。

「この前、第5高校来たよねw」

「はい、すごい演奏ですよねー。」

「うん。私ね、あの高校に行くのが夢なの。」

「そうなんですか?」

夢・・・。
志望校なんて全然考えてなかった。
佳奈先輩ももうすぐ受験か・・・。
もう2月だもんな・・・。

「うん。ってか、私、特色科じゃなくて、
 一般で入りたいの。頑張んなきゃ。
 って言ってもあと少しだけどね汗」

「もうすぐ卒業ですね・・・。」

少し切ない。

「クス・・・。
 あ、晃輝先輩来てたね。」

「え、知ってるんですか?」

「もちろん!!一応私の先輩だよお!!
 ウチが一年のときに、あっちは三年生w」

「あの、先輩も上手ですよね!!」

「うん・・・そうだねえ・・・。」

佳奈先輩は、少し悲しそうな顔をした。
何だろう・・・?

「あのさ、紅璃だけに話すね。」

「はい?」

何かやな予感がした。
何だろう・・・。

「あのね、紅璃、私ね。。。
 晃輝先輩とね・・・前付き合ってたの。」



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