え・・・?
佳奈先輩は今なんて言ったの?
付き合ってたって・・・。
私は混乱して言葉が出てこなかった。
「え・・・。」
「急に言われても困るよね・・・。
あのね、私、すごい晃輝先輩に憧れてたの。
んで、その憧れが好きに変わって言っちゃって・・・。
告白したの・・・。」
「あ・・・はい・・・。」
「晃輝先輩はOKしてくれた。
そのあとの生活は火が灯ったように輝いてた。
晃輝先輩は優しくて・・・。
でもね、だんだん晃輝先輩は受験で忙しくなっちゃって・・・。」
辛い。話してる先輩だって辛いだろうけど、
聞いてる私はもっと辛い。
私も好きなのに・・・・。
「突然、別れよう。って言われちゃった。
辛かったなあ・・・。
でも私諦められなかった。
私まだ好きなの。
んで、頼みがあるんだけど・・・。」
「な、何ですか・・・?」
「晃輝先輩のメルアド知ってるよね?」
「な、なんでそのことを・・・?」
「晃輝先輩が紅璃に紙渡してるとこ見ちゃった。
だからさ・・・
先輩に、櫻田佳奈にメールしてって言っといてくれるかな?」
断りたい。
だって、先輩が晃輝先輩に何らかのアピールをしたら、
絶対、心が揺れるに決まってる。
でも、断れるわけない・・・。
「は、はい・・・任せてください。」
私は何をやってるんだろう。
メルアドなんて知らないと言ってしまえばよかった。
馬鹿だ。
ぎこちない笑顔を浮かべ、佳奈先輩と別れたあと、
晃輝先輩にメールを送ることにした。
「こんにちは。
あの、櫻田佳奈先輩って覚えていますか?
もし覚えていたら、その先輩にメールを送ってあげてください。」
どうやら佳奈先輩は、アドレスを変えても、
必ず先輩にも教えていたらしい。
でも一度も返事が返ってくることがなかった。
30分後、晃輝先輩から返信がきた。