jelly love ー第二章ー幸せ

山下  2009-10-28投稿
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ぼくたちは幸せな日々を送っていた。ぼくたちは高校生ということもあって部活や勉強が大変だったので、なかなかふたりの時間がとれなかったが忙しい合間をぬってかえったり、10分休みにあき教室ではなしたりしていた。その10分はホントにあっというまだった。
『ヒロ、あたしはずっとヒロが大好きだよ』
『うん。ありがとう。』
『ヒロは?』
『俺も大好き。』
こんな会話ばかりしていた。いわゆるのろけというやつだろう。さらに文化祭、球技大会などは今までにないくらいの楽しさだった。彼女がいてくれる。それだけで強いきもちになれたしそれだけで幸せだった。高校生というのはカップルができると冷やかし始めるものでもちろんぼくらもその対象だった。
『お前彼女のことなんてよんでんの?』
『苗字だよ苗字!』
『うそだぁ!』
『恵美とか?』
『違う!』
何て言う会話もぼくはうれしかったし幸せだった。
恵美は背は普通で顔立ちはとても大人っぽく化粧はしていなかった。彼女は一つかわったとこがあり、ケーキやパフェがきらいだったのだ。そして彼女が唯一食べれる甘いものがjelly『ゼリー』だったのだ。ぼくもjellyはすきなほうだったのでふたりでイロイロなとこにいってたべた。
『ヒロ!これすごくない?みてみて!でっかい果物!』
『ん?今たべてんだよ。』
『もーたべてばかりなんだから!じゃあ恵美がたべさせてあげるよ』
『えー』
『ホントはうれしいくせに!ヒロは素直じゃないんだから。』
『わかったよ。あーん。』
ぼくはいわゆるツンデレタイプだった。でもなぜか彼女のまえでは素直になれた。そしてそれがここちよかった。ぼくは彼女にイロイロあまいものをすすめてみた。どうやらクリームがダメらしい。ぼくは彼女にあうものはないかさがした。
『ヒロ!なんかいいにおいしない?』
『鯛焼きだよ鯛焼き。たべてみっか?』
『でもクリームあるからたべれるかな?』
『俺がクリームたべてやるよ』
そしてふたりでたべた。それはそれはおいしかった。彼女の幸せな顔をみるとぼくも自然と笑顔になった。
『ヒロいまわらったしょ?』
『わっ笑ってねーよ。』
『恵美にはヒロがわかっちゃうから。』
『マジ?降参です。』
そしてふたりで笑った。鯛焼きはふたりの思い出の味となった。
つづく。



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