「で、何を見つけたんです?」
「ええ、わかりやすく説明すると・・」
わかりやすくって、おい。
「犯人は、予告を送って、さらに犯行後、メッセージを残している。
でも、それにメッセージ性がない。」
全くわからない。
「つまり、メッセージは、伝えなければ意味がない、と言うことですよ」
「え・・」
隼人の反応が予想外だったらしく、零は驚いた様子だ。
「メッセージは伝えなければ意味がない。なのに
予告にも犯行後のメッセージにもメッセージらしきものはない。ここから
導き出せる答えは一つ。
ここのどこかに犯人が残したメッセージがある。」
「そのメッセージとは?」
「いまからさがします」
零は何かを探すように部屋をあるきだした。
「部屋にあるものは、ベット、ストーブ、本棚、
そしてポスター・・」
「片っ端からさがしません?」
隼人はじれったくなり思わず言った。
「そうしてみますか。」
彼が同意するとはおもわなかった。
「隼人さんは本棚をお願いします。」
零はそう言うと、また部屋をあるきだした。
隼人は一番上の階の右端の本をてにとった。かなり埃をかぶっている。
パラパラとページをめくると埃が舞い上がり、
咳込んでしまった。
続いて右端から二番目、
隼人はあることに気づいた。この本には埃がない。
パラパラとページをめくると、紙切れが床に落ちた。