電車の窓に映る自分の顔は
あの頃なりたくないと思っていた大人の顔だった
いつからだろう?
夢を追い続ける日々を
夢みてたはずなのに
今は
時間とノルマに
追われる日々
ビッグな夢を掴むんだと
言っていたのに
今は毎日
吊り革を掴んでいる
嗚呼、
儚き夢とノスタルジア
あの頃
田舎には何にもなく
東京は夢に溢れていると思ってた
だけどそれはただの妄想でしかなかった
東京は溢れるほど人がいるだけで何にもなく
田舎には美しい自然と優しさが溢れてた
どんな都会の夜景も
蛍のほのかに溢るる光にはかなわない
嗚呼、
儚き夢とノスタルジア
あれから何年の月日がたったのだろう?
父よ、母よ
ごめんなさい
2人のことは好きだったけど
夢が無い現実的なことしか言わない父と母に
家を出るとき言った
あんたらみたいな大人になりたくないと
だけど
母さんの優しささえ
父さんの強ささえ超えられない
親友よ
覚えているか?
夜の原っぱで満天の星空の下で
2人でよく夢を語り合ったな
お前は海外で働くんだと
俺はビッグな人間に
だけど
お前は父親の後を継いで農家に
俺はただのサラリーマン
初恋の君よ
元気にしてますか?
赤トンボが飛び交う夕暮れ時
2人手を繋いで帰った坂道で
俺は永遠を感じてた
だけど
噂で聞いたよ
もう少しで母親になると
きっと君なら優しいお母さんになれるよ
嗚呼、
儚き夢とノスタルジア
夢は瞬く間に消えてゆく
人の夢ほど儚いものはない
もう気づいているはずなのに
どうしてこんなにも瞳は熱くなるのだろう?
どうしてこんなにも胸は熱くなるのだろう?
嗚呼…
どうして…