拓「俺はやめる…でも、
やめたいのに…
…嫌いになりたいのに…
音がずっと頭に響いて
消えへん…
俺は…」
光「…はあ…
やっぱり音楽好きなんやんか
意地はってんと戻ってきいや」
その言葉に拓朗が
突然起き上がる
拓「無理やっ!
お前にはわからんやろうけど…」
光「わからんわっ!
ただ意地はってるだけやん!
男のプライドやら
アホなこと言いやがって!!そのプライドと音楽、
どっちが大事やねん!!」
拓「…俺はおまえらみたいに
楽器はできひんし…
歌なら俺がおらんくても
翼がおるやん
俺なんか別に…」
光「歌えたら十分やん!
あんたがうちに言ってんで?!
馬鹿にされても気にすんなって!
上手い下手やないって!!
だいたいさあ、音楽やんのに
好きって気持ち以外に
必要な理由なんかあんの?!
何くよくよしてんねん!
ガキ!!!」
光希はかばんを拾いあげると
すたすたと公園を出ていった