また次の土曜にデートの約束をしている。
次の土曜が待ち遠しくて仕方がない。
「岸さん、最近男できたでしょ?」
仕事の昼休みに同僚の小林が鋭く指摘してきた。
「そう見える?」
「そりゃもう。で、相手はどんな人なんですか?」
小林は興味津々といった感じで聞いてくる。
「高校生よ」
「……え?またまたぁ!はぐらかさないでくださいよ!」
「…普通のサラリーマンよ。5つ下」
「年下ですか!でも5つくらい変わらないですよね」
小林がニコニコと話している。
私は複雑な想いがしていてた。
私と新は世間から認められるような仲じゃない。
私は未成年と付き合っている。犯罪者?
でもそんな事、承知の上で新と一緒にいるんだから…。
新が私から離れるまで…一緒にいる。
♪♪♪
「あ。メールですよ。彼氏かな?」
「そうみたい」
『ごめん。今度のデート、行けそうにないです。本当にごめんね。またメールします』
「デート、キャンセルされちゃった。忙しい人だから」
「あらら。まぁいいじゃないですか!いつでも会えるんだから」
「…そうね」
新は高校生で、勉強に部活に忙しいんだから、仕方ない。
その時はそう思って、あまり気に留めなかった。
これから起こる出来事なんて、想像もしていなかった。
このメールから、別れへのカウントダウンが始まった。
続く