溺れる魚 17

ゆう  2009-10-31投稿
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また次の土曜にデートの約束をしている。

次の土曜が待ち遠しくて仕方がない。



「岸さん、最近男できたでしょ?」

仕事の昼休みに同僚の小林が鋭く指摘してきた。

「そう見える?」

「そりゃもう。で、相手はどんな人なんですか?」

小林は興味津々といった感じで聞いてくる。

「高校生よ」


「……え?またまたぁ!はぐらかさないでくださいよ!」



「…普通のサラリーマンよ。5つ下」

「年下ですか!でも5つくらい変わらないですよね」

小林がニコニコと話している。


私は複雑な想いがしていてた。


私と新は世間から認められるような仲じゃない。
私は未成年と付き合っている。犯罪者?

でもそんな事、承知の上で新と一緒にいるんだから…。


新が私から離れるまで…一緒にいる。




♪♪♪
「あ。メールですよ。彼氏かな?」

「そうみたい」


『ごめん。今度のデート、行けそうにないです。本当にごめんね。またメールします』


「デート、キャンセルされちゃった。忙しい人だから」

「あらら。まぁいいじゃないですか!いつでも会えるんだから」

「…そうね」


新は高校生で、勉強に部活に忙しいんだから、仕方ない。




その時はそう思って、あまり気に留めなかった。

これから起こる出来事なんて、想像もしていなかった。




このメールから、別れへのカウントダウンが始まった。



続く

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