これは、日本のどこかにある明宮中学・高等学校の選抜クラスに転校してきた(ある意味問題)少年と選抜クラスの記録である。
「みんな、転校生を紹介します。飛鳥…じゃなくて倉岡くん、自己紹介して。」
俺の担任になった再従姉弟の羽村佑夜が言った。
全く…なんで俺の担任がコイツなんだよ…
「はじめまして、倉岡飛鳥、16歳。女は好きじゃありません。俺は、」
バコッ!!!!!!!!
勢いよく殴られた、出席簿で。
「佑夜、何すんだっ!!」
「何すんだ、じゃないでしょ!?何言ってんの、あんたは!!!」
「本当の事言って何が悪いんだよ!!」
「アンタ、そんなんだから転校してくるハメになったの忘れたの!!???」
俺と佑夜の口げんかが始まった。止まんねーぞ、コレ…
「あの…」
「「なにっ!!」」
ハモったと同時に俺と佑夜は、声をかけてきた少女の方に向いた。
「そろそろ、時間ですけど…」
「あっ、忘れてたわ…」
とんでもないアホ教師じゃないか、コイツ…って思った。
「まぁ…飛鳥、ここは頭の良いヤツばっかり集めたクラスと同時に一般生徒より少し遅く始まる、別名“放課後クラス”だ。みんな学年は違うし、少人数って飛鳥入れて5人だけど。ついでにお前が初の男子生徒だ。仲良くしなさいよ、私は行くから、またね。」
そう言って佑夜は出て行った。
「おもしろい人だよね、羽村先生。」
「そうか?」
「私は大浦涼子、17歳よ。よろしくね。」
「私、秋山梨流だよ!!15歳っ!!」
「西ノ原沙蓮、14歳、こっちが桐山未菜、12歳。よろしく。」
俺は順番に少女達の顔を見た。
黒髪ロングが大浦涼子さん。
一番元気そうな秋山梨流さん。
いかにも少女って感じだが、どこか違う西ノ原沙蓮さん。
ツインテールでいかにも幼い感じがする桐山未菜さん。
俺を含めて5人ならこれで全員なんだろう。
全員かなりの美少女だ。
「ねぇ、さっき何言おうとしてたの?」
「えっ!!???それは…」
秋山さんが聞いてきた。
無理だ…言えるわけない。
「笑わないから教えて!!」
桐山さんが言ってきた。
「……俺はこの全員がかなりの美少女なのは知ってるけど、俺は女は好きじゃないです。俺は男が好きなんだ!!だから俺には関わらないでください。」
全員があ然としている。
まぁ…容姿的に童顔、女顔の男が男好きだもんな…
そりゃ、びっくりするよな、普通。
こうして、俺は放課後クラスの一員になったのだ。