「おはよ。ちょっと話があるの。
だいたいさぁ、アンタ真面目に人を好きになった事あるワケ?
…聞いたわよ。またフラれたらしいじゃない。
てかさぁ、真面目に人を好きになる気があるなら、まず好きになってもらえる自分を作りなさいよ!
アンタはね、磨きが足らないのよ!ただ見た目を良く見せたって、何の進歩にもならないんだからねっ!?
ねぇ、知ってる…?清潔感も大事な恋愛要素なんだよ…?
今や清潔感は一つのステータスで…
はぁ?知らない?
ふざけんじゃないわよ!
アンタに足らないのはまさに清潔感よ!
……アンタさ、見た目も中身も…そんなに、わ、悪くないんだからねっ!
じ、自信…持ちなさいよ…。
いつも鏡の前でワックスで髪いじって…気にしてるのは見た目ばっかじゃん…。
もっと大事なトコ…あるじゃん…。
…だから、ちゃんと私を使いなさいよ…。
もっと…磨いてよ…。
アンタが他の女にフラれて…私、ホントは悔しいんだよ…?
ホントのアンタはそんなんじゃない…。
私、ちゃんと分かってるんだから…。
…だから…だから早くいい人見つけなさいよね!
いい人見つけて連れて来なさいよ!
そしたら…
そしたら…
そしたら、私の隣に…もう一本、置いていいわよ…
…色違いの、歯ブラシ」