今のお父さんには、ホントに明るさも輝きも感じられなくなっちゃってる。
嫌いになったとかそんなんじゃナィ…。
家に帰って来て、お父さんを探すと決まって同じ部屋で布団をかぶって寝そべってる。
その後ろ姿は、クリスマスの時に見た哀しい後ろ姿と一緒。
「お父さんっ買い物行こう!」
って誘ったりしながら、ちょくちょく二人で外に出た。気分が少しでも楽になってくれたらぃいなって思っていたんだ。
でも、自分も中学生になっていてお父さんとの話題がみつからなくなっていた。
なんかギクシャクしちゃう。
悔しかった。自分じゃ慰める事も出来ないのかって…きっとお父さんは嫌われてるって思っちゃうんじゃナィかって…考えるたびに涙が止まらかった。
そんな暗い日々が続いていた中で
(やっぱり…お父さん様子変だな)
って思った瞬間があったんだ。
今でも覚えてる。
ホント何気無い事、レンタルビデオを借りる時に『〇〇〇。お金貸して?』って
ただ、それだけ。
それだけなんだけどおかしかった。十何年も一緒に居たケド父親に金を貸してと言われた事は無かったから。
ォドォドしながらもお金を渡した。この時、不安な気持ちになったのは勘違いじゃ無かったんだ。