「う〜〜〜ん」
久しぶりに日を浴びながらのびをした。「はやくしろ」
少し前を歩いていた男に注意される。
「久しぶりなんだからいいだろ」
「ふん」
「そういや、あんたの名は?」
「あぁ、忘れていた」
「で?」
「うむ、私はブレイク・ガロン」
「ん?!」
「どうした?」
「いや…」
ガロン、どっかで聞いたことあるような。
忘れちまったな、まぁ、いいや。
「ところで、ちょっと準備したいものがあるんだがいいか?」
「あぁ構わないが何を?」
「ちょっとな」
「ふぅ〜、結構重いな」
「なんで私まで持たされているんだ」
「まぁまぁ、いーじゃないか運動、運動」
「しかし、これはなんだ?」
「な・い・しょ♪」
「ボソボソ(気色の悪い…)」
「なんか言ったか?」
「なんでもない、急げ」
「へいへ〜い」
つい余計なもんも買っちまったな。
ガタガタガタガタ
馬車に揺られてかれこれ2時間。
「いったい、あとどれくらいかかるんだ?ていうかどこに向かってるんだ?」
知らないで乗っちまったけど。
「向かっているのは我が国エルバレスト」
「!!!」
おいおいおい、エルバレストって大陸の正反対にある国じゃないか。いったい何日かかるんだ?
「で、馬車だと何日だ?」
「うむ、ざっと8日だな」
「うげっ、そんなに」
「途中で竜かごに乗り換えるから3日ですみそうだがな」
「なんだ、びっくりさせんなよ」
ちょっと安心。
それはさておき。
「なぁ、隊員のことなんだけど」
「なんだ?」
「隊員2人の情報しかないんだが」
「あぁ」
あぁ、じゃねーだろ!!
いや、落ちつけ俺。
「もしかして、俺も含めて3人ってことか?」
「あぁ、そうだ」
えっ?こいつ肯定しやがった!?おい!!
「はぁ!?小隊にしても足りないだろ!!」
「そうだ、何しろ発足して数週間だからな」
また、頭痛がしてきた。
「俺に隊員集めもやれってか」
「あぁ、あと最低3人だな」
はぁ〜、さらっと言いやがって。
いや、考え方によっては俺の独断でいいってことだろ。
だったら
「つまり、好き勝手していいってことだな」
「だから、そういってあっただろう」
なんでそこで哀れむような眼で見る!
まぁ、いい。
ふっふっふ、少しだが楽しみになってきたぞ。
あと3日か、すぐだな。