ねぇ…大好きなのに。

春樹  2009-11-03投稿
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朝になり、私は自然に目を覚ました。

私の隣にまだ優真さんが寝ていた。

しばらくすると、優真さんの携帯電話が鳴った。

電話の相手は彼女だった。

【また失う】

私の中で嫌な記憶が蘇る。

そんな不安から私は、まだ寝ていた優真さんに

「亜弥の事好きですか?」

聞こえていないと思って、そう聞いた。

突然優真さんが起き上がって、私にキスをした。

そして、強く私を抱きしめた。

「好きだよ…俺も亜弥と付き合いたい…だから、今の女と別れる」

優真さんはそう言って私の顔を見た。

「ホントに、好きにさせられちゃったな」

優真さんは笑っていた。

その時私は頭の中で

【やっと春樹が帰ってきた】

そう思っていた。

大切な者は大切な者とも変えられない。

私は完全に自分自身を見失っていた。

そうして、優真さんは私を家に送ってから、自分も帰って行った。

家に帰ってから私は、幸せなはずなのに、なぜかもう優真さんに会えなくなる様な気がしていた。



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