普段大人しいなおが
私のために怒って
川島君のもとへ怒鳴りこんでくれたこと
本当に嬉しかった
だけど…
自分達の問題は、自分達でしか解決できないってこの後、痛いほど思い知らされる
私と川島君を心配した
けーすけ君やみんなが
事情聴取のように
一人ずつ呼び出し話を聞く
私が卒業式の出来事やさっきの出来事を話すと
けーすけ君は
「おおさきの気持ち、すげーわかるよ」
そう言った
でも、後で友達に聞いたら川島君には
私を否定するような事ばかり言ってたみたい…
その言葉を信じたあなたと
騒ぎすぎたと反省する私
この時から
歯車は狂い始めていたんだね……
苦い苦い思い出になってしまった卒業旅行
その日から
あなたからの連絡は
途絶えた
それから2週間
連絡は来ず
私も連絡出来ずにいた
もうダメなのかな…
そう思ってた時
久しぶりにあなたから
電話があった
「久しぶり!元気してた」
明日映画でも見に行かない?そんな誘いに嬉しくて、久しぶりに笑うことが出来た
ちゃんと仲直りしたい!
そんな気持ちで会った
映画見て、テレビ塔にも登ったけど、あれ以来
なんだかぎこちない二人
友達だった頃より
気持ちが通じ合ってない
そんな気持ち私だけ?
違う…
あなたは最初から別れを決めて私に会っていたんだね
最後のデートで
自分の気持ち
確かめてたのかもしれない……
帰りのJRの中
あなたは静かに
「もう、別れよう」
そう言った
「これからは、お互いの夢実現させる為に頑張ろう」
私はあまりのショックに
言葉を失った
私が降りる駅に着いた時
「元気でな!!」
そう言った
私は溢れる涙こらえながら
「川島君も夢実現させてね!!」
本当は別れたくなんてなかったのに、自分の気持ち押し殺して
笑顔でそう言った…
帰り道涙が止まらなかった
あなたとの思い出のいっぱい詰まった駅のホーム
を一人泣きながら歩いた
泣いて泣いて
たぶん
一生分の涙を使い果たした……