早速、古賀と白鳥健吾はギターをケースから取りだした。
古賀は白鳥のギターを見てやはりと思った。
白鳥健吾がケースから取りだしたギターはギブソンのかなり使い込んまれた古い物だった。
「白鳥君、実は俺もなんだ」
「何がですか?」白鳥は虚をつかれた顔をした。
「そのギブソンだよ」
「ああ−これですか。手に入れるの大変でしたよ。あと値段もね」
そんな白鳥は古賀を見返し驚いた。「同じとは、、」
古賀はそんな白鳥に向かって無言で頷いた。
古賀と白鳥のギターは同じ、ギブソン社のJ−45であった。J−45は1942年、発売当時の価格が45ドルであったことから、その数字が使われた。
有名な話だが、ボブ・デュランやブルース・スプリングスティンといったいまでも語り継がれているミュージシャンが使用している。日本でもその影響か、第一線で活躍している数多くのミュージシャンが使用しているのは事実だ。
「さあ、やろうか」