『ピーンポーン』
「……まただ」
俺は尾崎秀哉。
「…、はい？」
「宅急便です。」
どう見ても怪しい。
なんでかは知らないけど、ここ最近、俺は何かに狙われてるみたいだ。
「宅急便でーす。」
まさか俺が気付いていないとでも思ってたりすんのかな？。
まぁいいや、無視。
…。
……。
………。
『ドンッ！』
ほら、やっぱり。
俺が無視を続けると、怒って玄関の扉を蹴ってから帰っていく。
アイツが本当に宅急便の配達員だったら、あんな事する訳がない。
「帰ったか…」
ちなみに、俺は高２なんだが、あんなのが俺を狙ってウロウロしてるせいで、俺は最近学校に行くのが不可能になっちまってる。
何回か登校を試みた事があったけど、外に出た瞬間、捕まりそうになって慌てて家に逃げた。
だけど、アイツらは、家を壊したり、不法侵入したりと、目立つ事はできないらしい。
そもそも何のために、俺が狙われてるのか知らないけど、まぁ俺は捕まる気は無い。
『ピーンポーン』
またか？
「……はい？」
「君と話がしたい、入れてもらえるかな？。ああ、大丈夫、俺はアイツらの仲間では無いから」
本当か？
どうする？
俺は、台所から刺身包丁を持って来て、パーカーの袖の中に隠した。
もしも敵だったら殺せばいい。
「入って下さい」
この選択は間違ってないだろうと思う。
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